奈良少年刑務所の心をつなぐ⑲/乾井智彦さん

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4月14日(日)、奈良市にある「れんぞ」にて開催された「奈良少年刑務所の心をつなぐ⑲」に参加しました。
この会は廃庁となった奈良少年刑務所で行われていた「社会性涵養プログラム」で「絵本と詩の教室」の講師をしていた寮美千子先生が主催し月に1度開催される勉強会です。
今回の出演は寮先生とともに「絵本と詩の教室」を作られた元奈良少年刑務所教官の乾井智彦先生。
テーマは「こども支援・おとな支援・じぶん支援~自分が大好きな大人になるために」。

乾井先生は講話だけではなく、実際に「絵本と詩の教室」の中で行われていた授業の様子を一部再現してくださいました。
寮先生が絵本「どんぐり大会」のナレーションを担当。絵本に登場するどんぐり達を今回の聴講者の中から6人が役になりきって演じるというもの。
私は役を表現し開放される参加者の姿に思わず涙ぐんでいました。
もしかすると少年たちは役を演じて自身の心が開放されるとともに、同じ教室の仲間たちが演じ心が開放される姿を見ることで「自分も仲間も更生できる」という人間の可能性を信じる気持ちが芽生える瞬間があったのではないかと想像しています。
2名の教官と寮先生ご夫妻、そして10名ほどの少年たちという“教室“ならではの“心の共鳴”が少年たちの心を開くプロセスには必要だったのだと思います。

乾井先生が繰り返し仰ったのが「安心できる人、場所、時間」という言葉。

乾井先生にいたずらをして甘えを表現する少年もいたということ。

教官内で母親的役割や父親的役割の分担をしていたということ。

乾井先生の奥様(元養護教員)が学校の授業で教材として使っていた赤ちゃん人形に3キログラムの砂を入れ少年に抱かせ命の重さを感じさせる、そして「被害者にも同じ命があったのだ」と言って聞かせたこと(まずは自分を大切な存在なのだと感じてもらい、他人も大切な存在なのだと少年たちに体感してもらう。)など、乾井先生が我が子の心を育むように少年たちに愛情を注がれた様子をうかがい知ることができました。

そして乾井先生をはじめ奈良少年刑務所の教官の方々が「少年たちは必ず更生できる」ということを信じて、涵養(雨水が土地にゆっくりとしみこむように、急ぐことなくゆっくりと養うこと。)という言葉の通りに少年たちを急かすことなく彼らの心の成長を見守ったからこそ「社会性涵養プログラム」が大きな成果をあげたのだと思いました。